目的

この患者さんの治療を通して、
顔や口の痛みでの急性痛と慢性痛を見分ける大切さを学びます。
急性の筋肉や腱の痛みは、一般の歯科医でも治療が出来るでしょう。
しかし慢性の筋骨格系の痛みは複雑で、専門医へと紹介した方が良いでしょう。

最初に

28才の女性、
左の歯と顔に痛みが続いている。
口腔顔面痛の専門医へと紹介されて来た。

主訴

左上の奥歯にしつこい不快感が続き、時に左の耳にまで広がる。
その不快感はずうっとあるが、強さは中程度からひどくなったりする。
時々刺すような鋭い痛みが、左の顔のまん中辺りから頭の左側に広がる。
顎を動かすと段々と痛くなるので、開きにくくなる。
イブプロフェンやアセトアミノフェンの痛み止めは効果がない。
そのせいで眠れないことも。

12ヶ月前に交通事故にあった。
その際に両肩と首に痛みが生じた。
が、徐々に左の顔が痛くなっていった。

左上の6番の根管治療と6と7の被せ直しをされていた。
それと運動療法、抗炎症剤、筋肉をリラックスさせる治療を受けた。
が、痛みは続き、歯の痛みがより強くなってきた。
が、冷たいのも熱いのも大丈夫。
顎を動かしたり、食べると顔の痛みは増すが、歯の痛みは強くならない。