根管、神経の管の中に薬液がダイナミックに流れていきます。
そこは狭くて細い管で、尖端には外への出口が開いています。
洗う器具も根管と同じように細いので、
もしピッタリと食い込むような状態になると、
液が入り口側ではなく、尖端へと押し出されてしまう危険があります。

外側からの圧力もありますので、押す力とのバランスとなります。
先っぽに進むほど狭く細くなっているので、簡単には出てはいきませんが。
逆に先っぽまで、薬液が届き難いのが問題になりますけど。 

問題が起こるのは
1.外側からの根管への押し返す圧がない時
2.出易いような逃げ口がある時です。 
先っぽから、あるいは誤って開いた穴からです。

予防

押し出さないには、いつも入り口側からあふれてくるようにする事です。
絶対に一番奥まで押し込まない、器具が食い込まないようにする。
ゆるく持って、自由に動けるように洗うことです。
ピッタリと隙間なくして、強く押せば外側に飛び出す危険が高まります。
ゴムのストッパー、印や曲げておいて、長さを決めておきます。

穿孔、間違ってできた穴や大きく開いた出口の歯には、特に注意します。 

治療

もし起こってしまったなら、
生理食塩水で洗って薄めるようにします。
痛み止めや冷やすといった症状に対する処置を行います。
二次感染、汚れも出てしまった可能性がある時には、抗生物質を飲んでもらいます。
自然に症状は無くなっていくか、よく経過を追っていきます。