アメリカとヨーロッパの学会から方法がでていますが、ほんの少し違いがありますね。
歯頚部、歯の頭と根っこの継ぎ目に薬をひいて、その下に自分の組織が出来てくる方法なので、
この本ではポスト、ピンの付いた被せ物が必要ないのも、この方法の利点と書かれてます。
逆にポストが必要な歯、差し歯にしないといけない歯は適応じゃないです。
もう薄い根っこなんで、機械的にはほとんど削れなくて、出て来て欲しい根っこの先にいる細胞への害が少なく、でも細菌はやっつけたいし。
薄めの1.5%の次亜塩素酸ナトリウムでジャンジャン洗って 消毒します。
水酸化カルシウム、あるいは3種類の抗生物質の混ぜ物を入れておいて消毒します。
抗生物質を身体のある場所に入れることには、賛否両論があります。
次回まで仮に詰めておきます。

ひどく腫れたりが良くなったか?膿の出口は無くなってるか?などを確認します。
まだ腫れが強ければ、もう一回仮の消毒薬を繰り返します。
大丈夫なら、
血液からの細胞が出て来て欲しいので、普通は入っている血管収縮剤の入ってない薬で麻酔をします。
で、ラバーダムは当然。
17%EDTAでジャブジャブ洗います。
弱い酸で歯の象牙質の中に入っている成分を引き出そうと使います。
汚れが無いのを確認して、根っこの先を突いて出血させます。
血液の中から再生を期待する細胞や成分を導き、かたまった血がその足場となってくれます。 
できれば歯頚部、根っことの継ぎ目まで血が上がって来て欲しいんですが。
その上にMTAセメントを詰めるんですが、血が十分でなかったり、固まっても柔らかいので、
セメントが中に入り過ぎないようにコラーゲンのスポンジを置くこともあります。
あんこ、クッションですね 。
で入り口を詰めてお終いです。

血液が少なかったり、MTAってフニャフニャなんで思ってたよりも下の根っこの方に入ってしまいガチです。
MTAの下からが組織が再生する方法なんで、あんまり深く入っちゃうとアペキシフィケーションみたいになっちゃいますね。

薬液の濃度、量、消毒薬に抗生物質を使うか?など細かな点は、まだ論争があります。
IPS細胞じゃありませんが、他人の胎盤から幹細胞を培養して入れようとか?
親知らずの細胞を凍結保存しておいて、後になってこの方法に使おうとか?
も、あるようですが?
そこまで?
まあ再生療法は夢の治療、ロマンですからね。