
治療
この患者さんの治療法は?
振盪と亜脱臼の歯の治療は、症状を和らげてあげることです。
咬むと痛いんですから、隣の歯と固定してあげて、硬い物を食べないことです。
必要なら痛み止めを飲んでも良いでしょう。
しっかりと歯は磨いて下さい。
その後の経過観察は必要です。
いつ頃、また来た方が良いのですか?
4週間後と8週間後、あとは1年後です。
傷の状態は?歯の色が変わっていないか?歯周ポケットは?たたいて痛くないか?レントゲンで歯が溶け出していないか?根っこの先にカゲができていないか?
1年後に何にもなければ、ケガについての検診はもう良いでしょう。
もし何か問題があるのならば、続けて来た方が良いでしょう。
この患者さんは、4週間後って言ったのに、4ヶ月後まで来ませんでした。
真ん中のレントゲンです。
痛みも無く、何ともないので、8ヶ月後に約束としました。
右のレントゲンです。
この時にも何ともなかったです。
ただ左の2番、側切歯の神経が少し小さくなっています。
続けて観ていくことにしました。

18ヶ月後が2枚目の絵の左のレントゲンです。
左の1番は電気をつけると痛みを感じ、生きていて、何も異常はなかったです。
2番は症状は無いし、歯が溶けたりする様子はなかったけど、神経が細くなって小さくなっています。
電気や冷たい物の刺激には反応あり。
色がチョット黄色っぽく見えるのは、中身の象牙質が増えてきたからだと思います。
最後に5年後にいらしたのが、右のレントゲンです。
刺激検査には反応するし、何にも症状はなかったけど、2番の神経はほとんど見えなくなっていた。