●ぶつけた歯の神経が時間と共に、段々と細くなっていくことがあります。
あんまり細く、小さくなると、後で神経を取らないとならなくなった時に困るんですね。

で、神経が細く、小さくなってきたら神経を取ってしまう方が良いの?
振盪や亜脱臼で神経が死んでしまうリスクは非常に低いです。
神経が死んじゃって、根っこに病気ができちゃう事はほとんどないんです。
万が一、神経が細くなってから死んでしまっても、神経を見つける事は出来ます。
そんな歯には顕微級必要ですし、最近はインプラントのソフトを利用するガイドサージェリーも有ります。
CTから神経への道のり、削る方向や位置を決めた装置を作る方法。
CTの情報をカーナビの方法を利用する特殊な装置を使う方法があります。
機械がお高いんで、当院には無いんですがね。

●亜脱臼した歯を固定した方が良いんですか?
両脇の歯にくっ付けて、補強する方法ですね。
固定の目的は、傷ついた歯根膜、歯を支える靭帯が治るようにするためです。
歯根膜の治る速度は速いので、長い期間は必要ありません。
怪我の程度にもよりますが、2〜6週間のことが多いです。
骨が折れている側方脱臼などは、長くなりますが。

亜脱臼の歯では、歯根膜の怪我は少しだけです。
位置が変わっていなくて、少し動くだけでしたら、固定が必要ない時もあります。
2週間位は固定した方が、患者さんは楽だと思います。

●どんな固定法がおすすめですか?
固定法にはガッチリしたものと、動きのあるフレキシブルなものがあります。
フレキシブルなものは、正常な動きを許すタイプです。

フレキシブルなものが、おすすめです。
矯正用の針金をプラスチックで貼り付けたり、接着剤で両隣とくっ付けたりします。
正常な動きあった方が、歯根膜の治りが早いんです。
フレキシブルな固定法短期間だけ支えてあげることで、患者にとっても楽なんです。