3週間後、歯内療法におけるマイクロ手術が行われた。
歯ぐきをめくって、病変による穴と根っこが見えるようにする。
歯の首の辺り、上の支える部分には十分な骨が残っていたので、骨の移植や防御のマクは必要としなかった。
先端をカットして、その断面をメチレンブルーで染めて顕微鏡下で観察する。
頬側とベロ側の神経をつなぐハリ、イスムス、2本の間にある細い神経のつながったヒモ状の物、があった。
超音波チップで断面から3ミリ根管内を削って、MTAセメントで詰めた。
レントゲンを撮って、詰めた具合を確認してから歯ぐきを縫い合わした。
生理食塩水で濡らしたガーゼで優しく圧迫して、術後の注意点を伝えて手術を終えた。
1週間後、再来院し良好な治りを確認して糸を取った。
取り出した組織の病理検査から、根尖膿瘍で繊維性瘢痕を伴っていた。

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 白黒にしましたので、分かりにくいですね。
顕微鏡下の様子なんですが。






6ヶ月後に再来院された。
レントゲンで良好な治癒を認めたので、新しい被せ物を作ってもらう様に勧めた。
4年後のレントゲンでは完全に治っていた。

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左上が手術の当日で、先端に黒い穴がありますね。
右上が6ヶ月後、
左下が1年後、
右下が4年後です。