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診断と治療計画

診断名は?
根管治療済みの歯で、瘻孔からの膿を伴う慢性根尖性歯周炎です。
 
何で患者さんは症状が無いのか?
瘻孔、膿が出てしまうと一般的に症状がなくなるものです。
瘻孔が 感染による炎症を逃す通路になっているのです。
骨の中に閉じ込められていた膿が解放されて、圧が無くなったせいで腫れと痛みが無くなるのです。
瘻孔は最も抵抗が少ない所へと出てくるので、下の歯ではベロ側よりも頬側にできる事が多いです。
膿が出ているからといって、必ずしも抗生物質を出す必要はありません。
熱やめまいなどの全身への症状がみられたり、基礎的な病気を持っている方には必要です。

この歯の治療方法は?
●再根管治療
●外科的な歯内療法(顕微鏡を使っての)
●放っておく
●抜いちゃう

この歯ではどうしたのか?
初回の根管治療が失敗し、その歯を残したいのならば 非外科的な再根管治療が一般的に行われる。
失敗の原因が根管内の細菌感染が残っているからです。 
残っている細菌を除去するために、経験豊富な熟練した歯科医が徹底的に無菌的に再根管治療を行うならば成功するだろう。
 
この原則に従って、先ずは非外科的な再根管治療を行った。
しばらく様子をみたが、改善を認めなかった。
そのため外科的な歯内療法、顕微鏡下での手術が行われた。