●最後に受けた根管治療はいつ?治療から何年なのか?

治療後一年も経っていない時に、痛みなどの炎症や感染の症状が無い歯の治療結果を判断するのは誤り易い。
Molven先生は、長年月になってから変化する可能性を示した。
時間が経ってからの変化は、失敗よりもより改善が見られる方が多いです。
何も臨床的に症状が無い歯に直ぐに再治療を開始するのではなく、経過を観察すべきです。


●その歯は被せられるのか? 

根管治療をした歯の成功は、細菌のコントロールと適切な被せ物にある事が多くの文献から証明されています。
AquilionとCaplan先生は根管治療2年後の400本の歯を調べました。
被せていない歯では、失敗する率が6倍だったと報告しています。
Lazarski先生はワシントン大学のデータから、その後に抜かなくてはならなくなった歯を調べました。
根管治療後に適切に被せてある歯では2.5%だったのに対して、適切な被せ物ではない歯では11.2%もあった。

奥歯では咬む面を被う、隣との接触点を適切に、沢山の歯を残し(特に辺縁隆線、肩の部分)、ポストは歯の残っている量が少ない時にだけ使用、フェルール、ただ上に乗っかっているのではなくて歯に被せ物を咬ませる(帯冠効果) 、過剰な咬む力を避けて適切な噛み合わせ、という事を考量する。

残っている歯がわずかな時には、再根管治療をすべきではない。
特にブリッジや入れ歯の支えとなる歯では。
更に根っこの病気が治るのか?を待ってから、最終的な被せ物は待った方がいいです。
根管治療後の被せ物に関する知識が重要です。
患者さんは被せ物が長持ちする事を望んでいるのです。

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再根管治療を依頼されて来た。
虫歯の削り顕微鏡下でのぞくと、多くのヒビが見える。
健康な歯質が残っていないので、抜くようにお願いした。