考察

筋肉からの痛みを疑った時には、その特徴を思い出して欲しい。
筋肉関節からの痛みでは、その原因の部分を動かすと痛みが強くなります。
顔の領域ではアクビなどで大きく口を開けたり、 噛んだり食いしばると痛みが強まります。
患者さんに尋ねるべき項目を後にまとめておきます。
筋肉痛は一般的には鈍く、うずくような痛みが多いのですが、必ずしもそうとは限りません。
筋肉痛が長期化して、強まると、その特徴が変化して他の痛みと似てきます。
その様な時には、ズキズキしたり、重い痛みだったり、あるいは指す様な痛みだったりもします。
筋肉痛の原因も調べなければなりません。
関連する因子には不良な姿勢だったり、睡眠不足、怪我、歯ぎしり、少ないのですが全身的な病気や感染かもしれません。

筋肉痛の治療法は確立されています。
しかし必要に応じて個別に調節する必要があります。
特にその痛みが急性なのか?慢性なのか?が重要です。
急性痛には、迅速に適切な治療を行わなければなりません。
慢性痛では、繊細で複雑な治療法が必要となります。
慢性痛の患者さんは、睡眠障害、不安症やうつ、仕事がない、人間関係の問題や痛み止めの飲み過ぎ等が関係している事があります。
急性痛は比較的シンプルな状態で、一次治療法で対応できます。
慢性痛の方では多方面の専門家の協力が必要になり、その成功のために顎顔面疼痛の専門医へ紹介する事も望まれます。

歯の神経の痛みと他の痛み、例えば頭痛、神経痛、筋肉痛などとの関連を考慮する事が重要です。
これらは皆、三叉神経によって支配されているので、急性の歯髄炎、あるいは歯の治療でさえ、これらの痛みを悪化させる可能性があります。
またこの様な痛みは歯の痛みに似た関連痛を起こす事もあるのです。