歯の神経が最初の原因なのか?それとも歯槽膿漏から?

どっちが大元の原因なのかを鑑別するのは、難しいです。
もし神経が生きているならば、歯槽膿漏が原因だと思われます。
しかし神経が複数本有る歯では、ある神経は生きているけど、他の神経は死んでいたなんて事があります。
歯の神経が死んでいて、根っこの先に病気ができているならば、先ずは根管治療を歯槽膿漏の治療の前に行うべきです。
根管治療後に歯周組織の反応を見てから、最終的な歯槽膿漏の治療計画を決定すべきです。
しばらく待ってから歯槽膿漏の進行度を評価します。

歯槽膿漏によって歯の神経が死んでしまうには、根尖孔、根っこの尖端にまで歯槽膿漏が進んだ時だけです。
もし、それ程に歯槽膿漏が進んでいたならば、その歯は長持ちはしないでしょう。
歯槽膿漏と神経の病気が同時に起こっているならば、それぞれを分けて考えて治療します。

治療

根管治療は複数回に分けて行われた。
毎回、水酸化カルシウムを調薬した、仮に詰めた。
同じ日であっても、それぞれの歯は一本ずつ、別々に行った。
それぞれの細菌叢は異なるので、お互いに感染させないようにするためです。

最初の時、神経への入り口へ穴を開けて、根管内を次亜塩素酸ナトリウムで洗浄した。
治療前のレントゲンを参考にして歯の長さを予想して、10番の細いファイル、器具を根管内へ入れて、電気的根管長測定器とつないだ。
歯の外側に出ると、電気抵抗値が変わるので、機械が根っこの先端の位置を教えてくれます。
で、その長さが正しいのかをレントゲンで確認した。
ニッケルチタン製の器具で削り、次亜塩素酸ナトリウムで洗浄した。
右下の1番は神経が2本有って、尖端でつながっていた。
水酸化カルシウムを仮詰めして、フタをした。

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