根管治療には細菌をコントロールする段階と詰める段階があります。

細菌のコントロール

この段階の治療は機械的な清掃、化学的な清掃、あるいは清掃と形成と表現されます。
このような呼び方は、詰める前に根管内の細菌数を出来るだけ少なくするための方法に関係しているます。
その方法のテクニックが重要なのではなくて、根充前にあらゆる方法を駆使して細菌のいなくする事が大切なのです。
根管充填は、最大限に細菌感染をコントロールした時に行うのです。

ですのでこの段階における根管治療の生物学的な目的とは、根管内の全ての細菌を取り除く事です。
この目的を根っこを過剰に弱める事なく、被せられように行うのです。

歯髄が生きている歯。
生活歯髄では治療前に根管内全てには細菌感染が進んではいませんので、この時の治療原則は簡単です。
治療後に根管を感染させていない事です。
ですから器具の使い方が重要なのではなくて、治療中に厳密な無菌的な手技で行われる事が大切なのです。
無菌的な治療が行われて細菌が全くいないのであれば、出来るだけ早くに根管充填して最終的な詰め物を行うべきです。
もし最適な環境で時間が許すならば、細菌のコントロールと根管充填を一回の治療で行える。
また続けてこの時に修復治療、最終的な詰め物を行う事も可能でしょう。

もし時間が足りなければ、再感染を防止するために根管内に貼薬、仮のクスリを詰めておく。

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この図は歯髄が死んでいる時の治療の流れです。
根管を消毒する3本柱は、機械的な器具操作と消毒液による洗浄と仮に詰めておくクスリ、一般的には水酸化カルシウムの貼薬です。
その後に再感染防止する、あるいは残った細菌を閉じ込めるために、詰めて封鎖する根管充填を行います。