CTが根管治療に必要なの?
歯の神経の複雑さは、一つとして同じ神経はないと感じる程
本当に複雑です。
簡単に考えれば、気楽にもできるのかもしれませんが?
先日、出版された本でも
「簡単な根管は、あるのか?」
多くのCT画像を使って、神経の微妙な曲がりや枝別れ等を示されています。
微妙な変化をCTではないと、歯科医にも分からない・伝わらないんです。
また歯の複雑さだけでなく、
歯の根の先には、危険な場所がすぐ近くに有ります。
下の奥歯ですと下歯槽神経、神経の大元が有ります。
傷つければ、唇の麻痺など大きな障害が残ります。
上の奥歯ですと、上顎洞
蓄膿症の原因として、歯の神経の治療の失敗が多きく関わっています。
上顎洞炎(一番、多い蓄膿症)の10-12%は、歯のせい
奥歯の根っこの先の炎症が、60-87.8%も上顎洞にまで広がっています。
歯の根っこの先が上顎洞に近いためなんですが、
どの位かというと
距離が0.5mm以下、つまりほとんどつながっている歯が
一番奥の第二大臼歯で、なんと45.5%
第一大臼歯でも、30.4%も
0.5mmですから、どの位慎重な治療が必要なのかお分かり頂けると思います。
ある外科医が、インプラントの講演で
「神経をとるのに緊張をするような歯科医はいないでしょう?」と話された事を忘れられません。
ハイ!
私は今でも、毎回、神経の治療をする時は緊張で汗をかく毎日です。
前日の予習も欠かせません。