毎日新聞の一面・余録の記事を読み、歯科医になったばかりの頃の気持ちを思い出した。
「患者さんが先生。」とよく口にしていました。
卒業仕立ての自分を信頼して?口を開けてくれる患者さんから得られる経験こそが、大切な学びとなる。
想像するに、患者さんにとっては刺激的な経験だったかもしれないですが?

毎日新聞の余録にあったのは、
ドイツのフーフェランドによる「医師の義務」を緒方洪庵先生が訳された「扶氏医戒之略」の冒頭部分。
「医の世に生活するは人の為のみ、己が為にあらずということを其業の本旨とす。安逸を思わず,名利を顧みず…・人を救わんことを希うべし。人の生命を保全し、人を救わんことを希うべし。人の生命を保全し、人の疾病を復治し、人の患苦を寛解するの外他事あるものにあらず」

ひたすら病者を見ろ、貴賎貧富を顧みるな
病者を決して手段としてはいけない
病者の金銭的負担を思いやれ
病者の秘密を知る者は沈黙すべし

一方、現実はというと
昨日のNHK10時からの番組を見ましたか?
寝たきりの患者さんを集めて、保険制度を最大限に有効利用して?ビジネスだそうです。
ベットを移動するだけで、診療費が大きく変わったり?
数年置きに変わる保険制度は、医療の端くれに入る私にも理解できません。
全国の病院の半分が、赤字なんだそうです。
赤字で、今日明日のお金のことは心配しながら人の生命を考えられますか?

でも私自身も保険診療の恩恵を受けてきました。
私自身の口の中には、銀歯が一杯です。
しっかりと健康保険のお世話になってきた記録です。
今まで50年近く、病気になっても医療費に関して不安を感じたことはありませんでした。
父が何回か入院した際にも、仕事のやりくりに奮闘する母の大変さは憶えておりますが、、、?
子供の私には不安はありませんでした。
いつでも保険証をもって行けば、安心してお医者さんに診て頂けるのが当たり前だと思っておりました。

筑波大学の久野先生のお話によると、
10年後には都市部であっても、人口数が減少し、そのの50%が60歳以上の高齢者となる。
つまり医療保険を支払う側の人は減少し、使う側の人は大幅に増加するとなると、
このままでは医療保険は必ず崩壊することになります。

私は歯科大学で学んだ当たり前の診療体系を実践したい、
師と名の付く専門職として、
世界で広く読まれているテキスト本にあるような世界基準にそった歯科医療に携わっていきたい。
当たり前を当たり前に貫きたい。

そんな思いを強く感じる日曜日です。
これから原田隆史先生の出版記念講演会に行って、元気を頂いて参ります。
brochhighresmand