12月10日 縫合の研修会に行って参りました。その名も“基礎から見直す歯周病学、熟年歯科医の特訓コース”です。
縫合、手術後を糸で縫う事だけの研修会かと思っておりましたが、医療理念のコースだったような気がします。
本日の実習患者さんは4人です。
お一人目はおっきなバナナさんです。バナナは傷を付けると色が茶色く変わって、いかに大切に扱っているかが解ってしまいます。
お二人目はオレンジさん。オレンジさんは丸いので、曲線を縫う練習です。
次は鶏のささみさんでして、とろのお刺身みたいでフニャフニャしていて難しかったですね!筋肉の線維が果物とは違った感覚です。
最後は定番、常連さんの豚の下顎さんです。新鮮でした。
講師の先生は米国ボストン大学の歯周病科助教授でいらっしゃいます久世先生です。本当にプロとしての気品というか、責任感をバナナに対しても説かれており大変背筋が伸びるような講習会でした。実習中に糸でバナナの切れ口を無理に引っ張っておりましたら「先生!あなたのお母さんにも、そうなされますか?」とお叱りを受けました。
術者は最新の技術を知っているのは当たり前だけど、やってはいけない事を知らない人がいる。
「まあ良いかっ」て発想自体がいけない!殆どの場合はそれでも問題ない。が、そのような人は万が一問題が起きると、対処の仕方を知らない!
私たちプロの歯周病医はそのやったことに対して、スタッフにも・患者さんにもどうしてそれを選択したのかを説明できなければならない。
等々、医療に携わる者の基本的な心構えを何度もお話されておりあした。
素晴らしい講習会に感謝いたします。
久世先生、有難うございました。
是非、ご興味があられる方は久世先生のホーム・ページをご覧下さい。http://www.barouch.org/Japanese/index.htm