「危ないインプラント」の見分け方

歯を失った人々への救世主、インプラント(人工歯根)は大々的に宣伝された。しかし、法外な治療費や手術失敗などトラブルも多発している。日本では治療法をきちんと大学で教えていないし、世界の主流とは異なる方法を開発していた時期があったからだ。

 

前略

現在、主流のインプラント治療は、骨に埋め込む歯根部分にはネジ型のチタンを使ったもので、骨とチタンが接合するという性質を利用した「オッセオインテゲレーション」という方法である。

この方法は1950年代に、スウェ−デンの医学者ブローネマルクが「骨とチタンの結合」を発見したことからはじまった。

日本では、5060年代にアメリカからフレーム型やブレード型のインプラントが紹介され、一部の歯科医師の間で好んで応用された。

これらは金属製ではあるものの、科学的な背景は乏しかったこともあり、炎症を起こして顎の骨を吸収させるなど患者を苦しめることが多かった。

 

知識のない歯科医の無理な治療

 

 「当時のインプラントの多くが、臨床データも少なく体の組織との関係などの研究もなされていませんでした。

また、施術後510年たったらどうなるかという予知もできませんでした、そのため歯科大では、なかなかインプラントを受け入れなかったのです」

と語るのは、世界で一番、臨床データが蓄積されているインプラントである「ブローネマルク」システムを日本人で一番最初に学んだ小宮山彌太郎氏(東京歯科大学客員教授/ブローネマルクオッセオインテグレーションセンター所長)だ。

中略

 小宮山氏が危惧するのは、チタン製のオッセオインテグレーションのシステムは普及してきたものの、いろいろな業者が似たようなシステムをつくり、しっかりした臨床データも科学的理論もないインプラントが氾濫していることだ。

インプラントの種類は現在世界で二百種類以上、日本の厚生省の認可をとったものが三十種類以上にものぼっている。

 小宮山氏は、こうした臨床データのないインプラントの被害者が、今後続出するのではないかと予測する。

 「日本の歯科医たちは、インプラントのシステムを選ぶ基準を聞くと、驚くことに、『安い』『施術が簡単』という二点を最大のポイントとしてあげる人が多いのです。

これは世界でも珍しいことで、他の国では、安全性を考え臨床データを重視してシステムを選んでいます。

ブローネマルクは、臨床データが最も多く、いま世界で普及しているオッセオインテグレーションシステムは、すべてブローネマルク方式を規範としています。

そのため厚生省はブローネマルクと形が同じインプラントだと、比較的容易に認可するようです。

しかし、いくら型が似ていても違うものなのです。

現在、自分が使っても安心できるシステムは三〜四種類しかありません。」

 

骨を焼きすぎて手術失敗

 

 「治療にくる患者さんは、インプラントの種類がこれほど多くあるとは知りません。

また、原価にも大きな開きがあることも分からない。

あるものはブローネマルクの三分の一くらいで買える。

このようなメーカーで大きな違いがあるのです。

われわれ歯科医は、まず、このことを患者に説明する必要があるでしょう。

また、いくらハード面が良くても、そのソフトが悪ければ失敗はおきます」(小宮山氏)

後略

あまり患者さんには伝えられていないことだと、思います。

でも、大事な事で歯科医師のインプラントに対する取り組む姿勢が分かる点だと思いますが?

如何でしょうか?