PI 最初、日本では東京歯科大学・日本歯科大学の2校でのみブローネマルク・インプラント・システムは行われていたと思います。

その後、卒後2年目の1988年頃に初めて外部の医療機関向けに、研修が開始されました。当時からブローネマルク・インプラント・システムは研修会を受講しないと使用・購入できない認定制度でした。

 幸運にもアメリカン・クラブで行われた第1回のオープニング・セミナーには参加できましたが、本コースは外科と補綴の2コースで80万?近くし、勤務医の私には無理でした。

しかし、当時の院長河口先生は東京歯科大で行われた第1回コースを受講され、参考資料や録音テープをお譲り下さり、お陰様で多くの知識は吸収できました。

当時のテープには、小宮山 彌太郎先生が途中から訳者兼任で、ほとんどを解説されておりました。そのぐらい用語も知識も新しい物ばかりでした。

 まだ、当時の商業誌を見てもITIシステムなどの自分の歯とつなげて、1〜2本の奥歯をインプラント・ブリッジにするという従来と基本的には変わらないような症例が主流だったと思われます。

何で○×インプラントなのと尋ねると、ブローネマルク・システムは高いし、病院歯科向けで開業医向きではないとのレッテルが貼られていたようです。

 当時、インプラントを多く行っていた診療所に勤務していた友人程、未だにインプラントは自分で開業してからは行っていないことが多いんです。

つい先日もそんな先生にお話を伺いました。

もちろん、ブローネマルク・インプラント・システムを使用していた診療室ではありません。これは、確信を持って言えます。

 ブローネマルク・システムは研修会が当時は東京歯科大と日本歯科大の2校のみで行われ、他の大学では今までのインプラントに対する不信感から対応に遅れ、システム作りも出来ておりませんでした。

そんな時代でしたから大学病院の手術室でしかできないように考えられていました。

その後、手術室で行われたインプラント手術と一般診療台で行われた手術間で成功率に統計的な差はないとの論文が出されたり、何よりも米国での一般歯科医への広がりに追随して日本でも一般開業歯科医へも急速に普及したと感じます。

 当医院では、小宮山先生のご指導に従って、手術時には前日夜より清潔域の消毒を始めております。当日はもちろん他の方の診療をお断りして、診療室全体が手術室となるように努力しております。

もちろん滅菌・消毒はオリジナル道りに、ディスポーザブルの器具も多く使用し、完全を心がけております。

 また、手術というと不安で、怖いという方にや、血圧等の全身的な持病をお持ちの方には麻酔医の先生をお願いして、鎮静法も行っております。意識はあるままですが、ボーっとしていて細かいことは憶えていないので好評です。

 麻酔専門医にいらして頂いております。