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西葛西 服部歯科医院 (根管治療)

診療時間内では説明が足りなかったことや、お聞きしにくいことを伝えるためにこのブログを作りました。

24 7月

歯の神経へ取る時に麻酔が効かない その9

歯の神経に直接、麻酔をする時は?

ほとんどの場合、今までに書いた方法で麻酔は効くはずなんですが。
しかし、時に神経に直接注射をしないと効かない時があります。
痛いのでどうしても意外の時には、やりません。
神経の表面に麻酔液を置いて、2〜3分待ちます。
見えている神経へ少し太くて長い針で、圧がかかるようにします。
外にバ〜っと流れてしまうようでは、ダメです。
抵抗感があるまで、素早く行います。
15〜20分間は効いてくれますが、神経が複数の時にはそれぞれに必要となるかもしれません。


上の歯でも同じなんですか

下の歯に比べて、上の歯への麻酔は良く効いてくれます。
上の骨は沢山の隙間があるんで、頬側に入れた麻酔液が中にまで染み込み易いんですね。
炎症を起こしている神経を取る際には、裏側にも麻酔をしておくべきです。
血管を縮める作用の有るアドレナリンによって、神経への血の流れを少なくしてくれます。
そうするAデルタ線維にも、C線維へも麻酔効果が起こります。
 
22 7月

神経を取る時に麻酔が効かない その8

下の奥歯の神経を取る時の麻酔

下顎孔への伝達麻酔、
下アゴの根元にあるアゴの神経の入り口部分へ麻酔です。
三叉神経の枝で、下歯槽神経って言う名前の神経です。 
神経近くに動脈もあるので、麻酔液に含まれている血管の収縮剤、アドレナリンが血管に入っちゃうと、もうろうとしたり ドキドキします。

この本には、ゴウ・ゲート法って麻酔法が書かれてますが、やった事も見た事もないのでスキップします。

最後の手段としては、歯の神経近く、あるいは神経に注射します。
骨の中や、歯根膜、歯の周りの靭帯へ、あるいは神経にです。
 下のアゴは表面の骨が分厚くて、麻酔液がしみ込みにくいんです。
骨の中に直接、穴を開けて麻酔するキットは日本では?認可されていないかと思います。

骨の中や歯根膜への麻酔はどうやるの?

骨の中に麻酔する時には、まずは歯ぐきに麻酔します。
パーフォレーターって言う器具で、歯ぐきの上から骨に穴を開けます。 
で、骨髄、骨の中に直接に麻酔薬を注射します。
骨髄に打つので、静脈注射と同じだということを忘れないで下さい。
アドレナリンが含まれているので患者さんに少しドキドキしますよと伝え、ゆっくりと押して下さい。

歯を支えている骨が水平性にやせている時には、骨髄のスペースが少ないので効果的ではありません。

 
21 7月

神経を取る時に麻酔が効かない その7

麻酔の薬

麻酔液は2つの特性の部分からなっている。 
油好きな所と水が好きな部分です。
油、脂肪が好きな部分のおかげで、体の中に取り込まれ易いんです。
水が好きな部分があるので、水の溶けるので注射液にできるんです。

麻酔薬は?どれがいいのか?

リドカインが歯科では最も使われていますが、最近はアーティカインが 欧米では広く使われてきています。
ウィキペディアによると、日本ではまだ認められていないそうです。
ので、以下の文は削除して進めます。

メピバカインは、先日のテトロデトキシン耐性イオンチャンネルに最も効果があるようです。
下の奥歯の神経が痛い時には、下顎孔、下アゴの根元への3%メピバカインを使うのがおすすめです。
血管を縮める薬が含まれていないので、ドキドキするような副作用が起きないからです。

この歯ではどんな方法ができるか?

●下歯槽神経への伝達麻酔、さっきのアゴの根元への注射
●ゴウ・ゲート法
●歯根膜麻酔、歯の周りの靭帯へ圧をかけて行う注射
●骨の中へ直接麻酔、横から穴を開けて注射
●歯の神経へ直接する注射、痛いんですがどうしても効かない時の最後の手段?


 
19 7月

神経を取る時に麻酔が効かない その6

下の奥歯に麻酔を良く効かせるのが、1番難しいです。
下アゴのホホ側の骨が分厚くてしっかりしているので、その中に染み込んで歯に届けて、更に歯の中にある神経にまで効かせないといけないんです。
なので神経の元の部分、アゴの付け根、下顎孔への麻酔、伝達麻酔が良く行われます。
親知らずを抜く時などでも使いますが、舌もしびれちゃう事が多いです。
それでも、下アゴの神経、下顎神経の全部をしびれさせる事はできません。

麻酔薬は普通の時のナトリウムチャンネル、ナトリウムイオンのスイッチをブロックできますが、
テトロデトキシン耐性イオンチャンネル?フグの毒ですが?このスィッチは止める事ができません。
なので、患者さんがくちびるやベロがしびれていると言ったので、麻酔が効いたと思うとそれでも下の奥歯には十分に効いていないのです。

 フグの毒、テトロデトキシンはこのナトリウムチャンネルをブロックする事で、筋肉や神経を麻痺させてしまうので危険なんですね。
その作用が効かないチャンネルも有るって事ですかね?

麻酔がよく効かせるには?

●患者さんの因子  神経質、怖がりの人は効きにくい
●下手         注射が下手、あるいは量が足りない
●解剖         珍しい神経の位置 
●治療前の痛み   痛みの受容器がダメージを受けている
●炎症        炎症によってpHが酸性にかたよっている
●神経       テトロデトキシン耐性イオンチャンネル、神経が興奮し易い状態 
18 7月

神経を取る時に麻酔がきかない その5

まだまだ理解不足ですが、
この本は2011年だからかも?しれませんが?

E9210192-C2F2-4CEF-AA96-DEF6D7BC9DA9 この絵だと
傷の場所にできた炎症性の痛みを起こすタンパク質が、神経細胞の中を通って隣の細胞へ伝わっていく事で痛みが脳へとつながっていってますよね?
髄鞘、電気線のカバーの様が無いC線維だけと書かれていますが?

痛みは細胞内の電位、イオンの変化による電気信号が波のように伝わっていくのでは?
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この2枚目の図がその説明で、この本は2014年です。
Aデルタでは痛みの物質は細胞の中を移動しないと上の本にあるので、C線維だけでしょうかね?
お恥ずかしいながら、後日の宿題とさせて下さい。

そんなわけで、ここを私が訳しても怪しいのでスキップさせて頂きます。



全身でなくて 、そこだけの局所麻酔の限界とは?

局所麻酔は神経細胞のナトリウムイオンのスィッチをブロックして、電気が伝わらないように働きます。
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体に感じた事柄をイオンの変化として電気的な信号として、脳などに伝わっていくなんて電気製品みたいですよね。
15 7月

神経を取る時に麻酔がきかない その4

ここは学生時代に生理学や解剖学をサボっていたのが、
未だに改善できていなくて、苦手です。

神経の細胞は特殊な形、機能に進化?分化しています。
電気コードの様な手を伸ばしたような、お正月にあげる凧揚げみたいに?形をしています?
こんな感じ。

0602A89F-7D10-44F6-9AC6-2622B9BE1B92 丸い膨らみが本体で、細い手を伸ばして信号をつないでいます。
何かの電気製品と似ている様な形でしょう。










で、痛みを伝える神経を前回に書いたのがAデルタとC線維ってのでしたね。

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Aデルタ線維はお団子みたいに膨らんでいるのが、絶縁コードのカバーがついてます。
その節から節へ飛石で信号が伝わるので、新幹線なんです。
C線維は急行のの様に飛びこさずにズ〜ンと伝わるので、ドンコウなんですね。


強い炎症が歯の中に起こると、それを伝える信号の化学物質が作られます。
ブラディキニンとか?セロトニン?とか、神経成長因子?とか言うのです。
それをC線維が取り込んで、親分の三叉神経節の細胞へ伝わって教えます。
大変な事になっているよ!って。

E9210192-C2F2-4CEF-AA96-DEF6D7BC9DA9 この図の丸いのが神経の細胞の体の部分で、ヒモで信号を伝えて行きます。
ので、伝わるのが遅いんです。

これらの物質が神経ペプチド、例えばサブスタンスPとか?CGRPとか言う?のが出来ます??

チョット待って頂いて、勉強してから続けます。
患者さんにお伝えするべきかな?
 
14 7月

神経を取るのに、麻酔がきかない その3

考察

神経の治療で麻酔が効かないと、患者さんも歯科医にとってもつらいですね。
そうなると上手く治療が出来ずに、治療結果もあやぶまれます。
特に下の奥歯で神経が痛い時が難しいんです。

なんで効きにくいのか?を知ることが必要です。

歯の神経にはどんな神経線維があるのか?

歯や口の感覚をつかさどっているのは、三叉神経っていう三つに分かれている神経です。


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 絵のオレンジ色のが、三叉神経です。

目と上アゴと下アゴに別れていますね。
上と下のアゴの神経がその歯の感覚も伝えています。
歯の神経には体に障害が起こったのを教える侵害受容、痛いと教える神経が2種類あります。
AデルタってのとC線維って呼ぶのです。
神経線維のはじっこは、歯の神経と象牙質の境目の所、神経のフチ、や歯の靭帯、歯根膜にきています。
その線維につながっている細胞自体は三叉神経節って所に集まっています。



マズいなあ〜!
この辺は不勉強でして、間違っていないか心配ですが、、
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2枚目の右は脳みそや脊髄の断面図です。
そのまで神経のヒモが伸びって行って、頭の脳まで配線がつながっているんです。

で、脳幹、視床と書かれている所の2匹目の細胞へとバトンが渡せれて行きます。

Aデルタ線維

●鋭く、刺すような痛み
●主に機械的な侵害刺激に反応
●ミエリン鞘っていう、絶縁コードで被われている
●ので、伝わるスピードが速い、1秒間に10m

C線維

●鈍く、うずく様な痛み
●機械的な、温度、化学的な刺激
●ミエリン鞘は無い
●ので、遅くて1秒間に1m
 
12 7月

神経を取るのに、麻酔がきかない その2

680B4D32-E5A1-4E59-82E6-1283A2594B45この歯の治療法は?

●放っておく
●根管治療
●抜いちゃう

患者さんは歯を残したかった。
根管治療前に、被せられそうかを確かめることにした。

治療

麻酔して、ラバーダムをかけて、プラスチックの詰め物を外して、残っている歯を調べて
被せられそうかを確認した。
 
しかし麻酔が十分に効かなくて、神経を取ることは出来なかった。
なので抗生物質とステロイド剤の痛み止めの薬が入ったものを詰めておいた。
日本では認可されていませんが、海外の先生はステロイドを急患には使うようですね。
次の約束の時には、下あごの神経の根元、下歯槽神経の入り口への麻酔、伝達麻酔を2本行いました。
親知らずの抜歯などでも、よく使う麻酔で、半分の下アゴがシビレます。
2本?も最初から、、、まあ痛いからと追加すると、神経がもう興奮してしまって後から追いかけるように足しても後の祭りって事はありますので。
10分待ってから、骨の中にも更に麻酔を追加した。
intraと書いてあるので、骨に穴を開けて直接、麻酔薬を骨の中にもする麻酔かと思います。
日本では売られていませんが、専用のキットが海外の教科書にものっていますね。
麻酔はよく効いて、治療を開始した。

神経を見つけて、キレイに削り取り、水酸化カルシウムを仮に詰めて置き、2週間後に約束した。
その時には痛みはなくなり、麻酔も問題なく効いた。
根管治療は上手く出来、12ヶ月後の検診時にも何にも症状はなく問題なかった。

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右が一年後のレントゲンです。

キレイに先まで詰まったますね。 
11 7月

神経の治療で麻酔がきかない その1

目的

この歯の治療を通して、
麻酔がきかない原因とそんな時はどうするのか?を学びます。

最初に

23才の女性
左下の第一大臼歯、6番が何もしなくても痛くて、夜中に目がさめちゃう。

主訴

温かいもの、冷たいものでひどい痛みが起こる。
時々、何にもしなくても痛い。
痛いのは左下の6番です。 

歯科での治療歴

約3週間前から不快感があって、この3〜4日でひどくなってきた。
この歯は10年前に銀を詰めてあったが、6ヶ月前にプラスチックで詰め直した。
長年、定期的に健診通っていて、奥歯には詰め物が数本あった。

診査結果

顔の外側には異常は無い。
奥歯には数本の治療済みの歯があって、歯ブラシの状態は良好。
左下の5番にはアマルガム、銀の詰め物があって、7番にもホホ側に小さなアマルガムが入っていた。
6番は咬む面に大きなプラスチックが詰めてあり、たたくと痛い。
5と7は痛くはない。

レントゲンから6番に分かることは?

●深い金属ではない詰め物がある
●根っこにはカゲはない
●神経のカド、はじっこが詰め物に近い
●骨には問題がない

680B4D32-E5A1-4E59-82E6-1283A2594B45右から2番目の大きな歯が6番です。
金属は隣の歯のように、真っ白く見えます。
プラスチックは歯と似た感じですので、見慣れていないと分かりにくいですね。

診断は?
左下6番の不可逆性歯髄炎です。
もう取らないといけない神経って意味です。
 
10 7月

根管治療での器具操作 その9

エンジン、機械で削り始める前に、手で道を作っておいた方が良いんですか?

ニッケルチタンのファイルをエンジンで削り始める前に、ステンレスのファイルを使って手で道を作ったおいた方が器具への負担が少なくなります。
またニッケルチタンは柔軟なために、穿通性、道を開けるような操作には柔らかいです。
そのために曲がりが強かったり、詰まっちゃった時、あるいは二股に枝分かれしているような時には、手に感覚が伝わり易いステンレスのものの方が優れています。

最近はこの道作り用のニッケルチタンのファイルも出ていて、手で削るよりも本来の道に沿って削れる、最初からニッケルチタンを使う方が良いといった研究もありますね。

考察

入り口の削り方が根管治療で最も大切な始まりです。
根管の削り方や詰め方の質は、その入り口にかかっています。

この歯では、被せ物に穴を開けて根管治療を行いました。
4本の神経を見つけ、徹底的に消毒し詰められました。
この歯の治療結果はキット素晴らしいでしょう。

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