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西葛西 服部歯科医院 (根管治療)

診療時間内では説明が足りなかったことや、お聞きしにくいことを伝えるためにこのブログを作りました。

20 7月

治療回数は何回が良いのか?

一回治療か?複数回の治療か?
治療回数は一回が良いのか?
複数回の方が良いのか?
細菌のことや治療結果はどっちが良いのか?といった見方から、論争がある。

神経が生きている歯では一回治療で終えられれば理想的、
根管の中に慢性的な細菌が入り込んでいないから。
感染を取り除くよりも、感染させない事が大切になるから。

神経が死んで、根の先に病気が広がっている歯では、細菌による感染が根管内に進んでいる。
治療の成功には、根管内の感染を取り除かなければならない。
洗浄液による科学的な消毒やファイルによる機械的に削り取る事で、
根管内の細菌を劇的に少なくするがゼロにはできない。
そのために水酸化カルシウムを仮詰めして消毒されてきた。
最近、この方法が疑問視されている。
一回治療を勧める歯科医が言うには
回数を増やしても完全に細菌を取り除くことは出来ないんだから、
生き残った細菌は充填剤のクスリで閉じ込めてしまえば良いんだ。 

また他の歯科医は
細菌を最大限に少なくするには二回は必要だ。
洗浄液の消毒、ファイルによる機械的な拡大 、水酸化カルシウムによる消毒効果を活かすためには二回必要だと。

治療結果や成功率を調べると、治療回数による差は認められない。

一回治療と複数回治療、それぞれの利点
一回治療の利点
●時間が短い
●患者さんへの麻酔やラバーダムといった身体的な負担が少ない
●仮のフタが取れたり、歯が欠ける危険が少ない
●治療後の痛みに差がない
●治療結果にも差がない

複数回治療の利点
●症状がある再治療の歯などでは、次の治療までクスリを入れて細菌数を減らす事ができる
●根管内が血液等で乾燥できない時に、次回に詰めれば良い
●消毒する時間が長くなる
●痛みや腫れがあっても、次回に治療できる

 
19 7月

治療計画 続き

ダンカン先生の続き

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シルバーポイントを取る
シルバーポイントの横に隙間を優しく作ってから、特別なピンセットでつかんで取り出した。
他の根管のクスリも超音波やH型のファイルで取り除いた。
超音波の器具は根管治療用に沢山のチップができ、本当に有効です。
回転するドリルとは違い、ピンポイントに視野を妨げずに、目で見ながら削る事が出来ます。
ファイルは神経の管を削る針みたいな器具で、 ヤスリ状に刃が付いてます。
H型はヘッドストロームの意味で、矢じりみたいに刃が尖っていて良く削れますが、折れやすくもあります。

左のレントゲンはファイルを入れて取り、長さを確認します。

根管の清掃と形成
まぁ、キレイにして削るって意味。
神経の上の部分、頭に当たる部分を髄室って言います。
まぁ、神経の部屋って意味。
髄室を超音波でキレイにして、神経の形、入り口、本数などを調べます。
髄室には次亜塩素酸を満たしておきます。

塩素系の消毒液、ハイター?とかの漂白剤 や哺乳瓶のミルトンも同じかと。
当院では5%なので、漏れたら大変。
火傷しますし、辛くて我慢できないヒドイ味がします。
でも、お一人の方がずっと我慢されていて、ヒドイ口内炎になってしまった事があります。
ラバーダムに隙間がないか? 十分に注意していたのですが、大変に申し訳ありませんでした。
苦い味がしたら、我慢をしないで教えて下さいね。

根の先まで届いたら、入口をニッケルチタン製のファイルで広げる。

このニッケルチタン製のファイルが出て10年、いや20年は経っていると思いますが、
これが時代を変えたんです。
柔らかく曲がって、嘘のように上手くなった気がしましたね。
でも未だに使ってない歯科医も多いとか?
習ってないし、高いし、折れて困ったとか?が原因でしょうかね?

根の長さは術前のレントゲン写真を参考に、電気的根管長測定器 EMRで確認する。
このEMRは日本の革命ですね!
昔の海外製の物はデタラメで、全く信用できなかたんですが、
日本の製品が世の中を変えました。
この機械で計った長さから差引して決めるのが、今では基準です。
器具を入れてレントゲンを撮って、確認します。

ステンレスやニッケルチタン製ファイル、超音波チップを使ってキレイにします。

仮のフタ
根管内を紙製のポイントで乾燥後、消毒に水酸化カルシウムを詰めておきます。
入り口はシッカリとしたセメントでフタします。

根管充填
最終的なクスリを詰めることです。
二週間後に再来院すると、瘻孔、膿のイボは無くなっていた。
前回と同じようにラバーダムをして、根管内を次亜塩素酸ナトリウムで洗って消毒した後、
EDTAで洗った後に、ガッタパーチャとシーラーで根管充填した。

EDTAは弱い酸で、削りカスを溶かしたり、細菌の膜を壊す効果があります。
ガッタパーチャは芯に使うゴムのようなポイントで、その周りにセメントを付けて詰めます。
根管充填用のセメントはシーラーって言います。

被せる
髄室の床、下の部分をキレイにして、根管の入り口3mmのクスリを取り除いた。
コア、補強の芯にアマルガムを接着させた。
外国の先生、このアマルガムが好きですね。
日本では水銀が含まれているため、今では使用できません。

歯が折れる心配があるので、スポッと被せる必要があります。
紹介元の歯科医で被せてもらった。





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18 7月

治療計画 その3

ダンカン先生の本からです。

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治療

矯正用のバンドを
歯がかけるといけないので。
ピッタリして、清掃の邪魔にならないようなサイズを選んだ。

入り口
入り口は真っ直ぐになるように前の銀歯を削り、
なるべく銀のクスリ頭が出ている部分を削らぬように気をつけた。
後で銀のポイントをつかめるようにね。

銀のポイントを取る
この銀のポイントは特殊なピンセットでつかんで取り除いた。

ここで脱線。
シルバーポイントやロシアンレッドなんて取れないクスリが、洋書には出てきます。
ほとんど日本では見ないんですが、
知らないとビックリ!

重要な手技ですよね。
錆びていて、折れて、取れなくてなっちゃうんです。

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こんな感じ!
錆びてポロポロになってます。





 
17 7月

治療計画 その2

ダンカン先生の本から

その根管治療の計画 には、論理的な根拠がある?
まずはその治療の予後を評価する事が大切です。
長持ちしそうか?持ちそうもないのか?ですよね。 

●予後は良好
●疑わしい?要注意
●無理 、無理。期待できない 

予後が良好な歯とは治療に良く反応してくれるだろうが、
期待できない歯は抜くべきです。
疑わしい歯では良く診査をして、他の治療方法を選択するかは患者さんと相談する。
予後を見極めた後、最終的な治療方法を立てる事が可能となる。

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診断と治療法の選択
この歯、左下6番には被せるための十分な歯が残っている。
歯ぐきの状態も良いし、上の歯とも噛んで機能してる。
患者さんは若く、自分の歯を残したいと思っている。
根管の再治療には良い結果が期待され、歯の予後も良いと思われる。
抜いてブリッジやインプラントなどをせずに放っておくと、
後ろの歯が前に倒れて上の歯が下に伸びてくる。
治療をせずにこのままにしておくと、膿が出て腫れたりし不快な状態は治らない。

治療の流れは?
●初期治療として歯石取りや歯ブラシ指導、グラグレしていれば仮の固定、ダメな歯の抜歯、痛い歯の神経を取る、かけた歯を取り除いたり、仮歯を入れたりがある。
●最終的な治療には根管治療、被せる、入れ歯やブリッジ、インプラントを入れる等がある。
治療が終えたなら、定期検診を受けるべきです。

この歯の治療計画は
初期治療
●歯石取り、歯ブラシ指導
●矯正用のバンド、銀歯を入れて歯が折れないように補強

最終的な治療
●36番の再根管治療
●適切なしんぼう、コアを入れる
●覆うような被せ物で折れないように

メインテナンス
●根の病気が治ってきたか症状を定期的に診査



 
16 7月

治療計画 その1

Duncan 先生の本から

30才男性
かかりつけの歯科医から専門医へ根管治療の紹介。

主訴
左下の奥歯から常に膿が出ている。
嫌な味がする。

3ヶ月前から膿に気がつき、かかりつけの歯科医に行った。
抗生物質をもらった。
左下の6歳臼歯、第一大臼歯、36番は
2年前に他の歯科医で治療した。

診査結果
口の外からは異常は認めない。
口の中には詰め物された奥歯と前歯に歯石が付いていた。

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左下の第一大臼歯、36番はアマルガム、銀の詰め物がされている。
前の35は自分の歯で未治療。
後ろの歯の37にはシーラントがされていた。
頬側の35と36の間に瘻孔、膿の出口のイボがある。
36番はグラグラせず、歯の間に物が詰まったりしていない。
歯周ポケットは2〜3mmで正常。
36番をたたくと、痛みがある。

レントゲンでは?
●深い詰め物
●根管治療が以前にされてた
●手前の根っ子には銀のクスリ、シルバーポイントが入っている
●根っ子の先に大きな影
●上の部分の骨には、異常はない

この銀のクスリ、やっかいなんです。
日本では珍しい?ような?
錆びていて途中で折れやすいんです。
折れたら、柔らかいのでお手上げ🤷‍♂️?かも?

診断と治療計画
以前に根管治療を受けていて、膿が出ている慢性の根尖性歯周炎。
慢性はズキズキと痛んだりせず、ユックリと悪くなった、
歯周は歯を支えている周りの組織で、その炎症だから歯周炎、
歯周炎には歯槽膿漏の辺縁性歯周炎、歯の上の歯ぐきとの境目の辺縁と
根っ子の先の神経の出口、根尖の根尖性があります。

治療方法は?
●放っておく!
●抜く!、、、、
●根管治療して被せる

放っておくなんて、
なんて思いますが
日本で根管治療された歯の60〜70%にこの影、病気があるんですから!
放って置かれてますよね?


 
14 7月

削れない場所を洗うには


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歯を透明にして、神経を見ると
こんなに複雑。
なので全てを削り取るのは、無理なんです。
で、
大切なのがクスリで洗い出す、 根管洗浄。
細い神経の管の中をクスリで洗うのが、また難しいんです。
先の細い注射のような管で洗うんですが、
その先の1〜2mmしか、届かないんです。
先端まで洗おうと0.3mmの針で根の先、2mmまで入れてクスリを押す?
なんか怖くないですか?
万が一、骨にまで押し出されると、、、

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命にも係ります。
出ても良いように、水で洗っては?
最初の絵のような複雑な神経をキレイにできません。
汚れ、細菌を溶かすには、強いクスリでないと効果がありません。

当院ではSAFを使ってます。

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アミのような構造のため、削りながら洗い流してくれます。
先端まで器具を届かしても、漏れ出したりしません。

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SAFを先端まで入れて洗浄しても、先から漏れてません。
同じ歯をシリンジで洗うと、漏れています。

また全ての神経はまん丸ではなく、楕円形です。
普通のドリルで回転すれば、丸くしか削れません。
SAFは柔らかく、その神経の形にそって広がるメッシュですので
楕円形に削れます。

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上のように、丸く削ると端に削りカスや汚れが押し込まれます。
下がSAFでの消毒後です。
良いでしょう!






 
13 7月

骨がとけて、穴が開く?

レントゲンで根の先が黒くなり、
膿んで骨がとけて、
ここに穴が開いてますね!

なんて話をすると、皆さん、驚かれます。
膿が!
骨がとける!
骨に穴が!

表現が悪いですね。
先日もお話したように、
細菌が根の先にまで 進入してくると、
骨の細胞は細菌と戦えないんです。

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一旦、骨がとけて肉芽って呼ぶ炎症性のお肉に変わります。
免疫細胞の中で好中球って細胞が死んだのが、膿なんです。
まあ、本当に今そこに膿がたまっているのかは、
プクプクと腫れている場合しか分かりません。
が、病気の説明として膿って表現が分かり易いかと?
つい膿がと、言ってしまいます。

先日に書いたように完全に細菌を取り除くことはできません。
ので、外科的な治療が必要な歯もあるんです。

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こんなに大きな穴でも、治ります。
 
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少し根っ子を削るので、短くはなりますが。 
12 7月

歯周病で歯が抜けるの?

ある高名な先生の講演で
毎日、テレビで歯周病で歯が抜けちゃうよ!って言われてますよね?
ホントですか?
歯医者の治療が歯の寿命を短くしている?んでは?と、、、、、
こんなにされちゃ、もうやり直せないなぁ?って感じます。

私の経験では当てにならないでしょうから、
これも有名なアクセルソン先生のスェーデンの研究。
しっかりと定期検診してる人の歯を失う理由は?

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歯が折れた。
歯が折れる理由は様々ですが、
なかなか折れているのが、見つからずに悩むことも。

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根を取り囲むように全体的に黒く見える、
アルファベットのJ字に見えるのが特徴です。
基本的には、割れた歯は抜かないとなりません。
抜かないでくっ付けるという先生もおられますが? 
11 7月

根管内の徹底的な無菌化?

前回に書かれていたように、
細菌を徹底的に取り除くことが、治療のカギです。
殆どの歯は治るので、ご安心してから読まれてくださいね。

では、細菌を完全に取り除けるんでしょうか?
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6月の学会誌を見てみましょう。


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  下の6歳臼歯、手前の根っ子を真横から見た絵。
二本の管があるんじゃなくて、
楕円形の途中でハリでつながった 複雑な形でしょう。
ミドリの絵が本来の神経、
赤い所が削れた場所。
最新の道具でも、まん丸にこんなくらいしか、、、、

他の論文でも
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よく抜いた歯を調べて、神経の太さを計測し
こんなに太く削らないと、もっと太くと書かれた本もあります。
が、この研究では
ここまで!という太さに削ってみても、結局は全体には当たらない事を示しています。

どんな太い器具を使っても、根っ子の先の78%が完全には削れなかった。
根の先で全てを削れるような理想的な器具は、太くなり過ぎて危険である。
という結論です。

また他の論文では、細菌数を調べていて
こんなに削れていない治療結果なのに、細菌数は99%以下に減っていた。
でも全ての根管に細菌が残っていた。
完全に除去することは、出来なくても封鎖して閉じ込めてしまう?
あるいは体の免疫によって守られる量に抑え込めれば、病変は治ってくれます。
最後はやっぱり全身の健康です。 
10 7月

詰め物をした歯の神経が死んでいた?また続き

詰め物をした歯の神経が死んでいた?

 痛みから、神経の状態を正しく判断するのは難しい。
細菌が隙間から入り込み神経が死んでしまっても、
全く痛みがないこともある。
大きな詰め物がされている歯には、
刺激に対する反応やレントゲン検査から慎重に診査する。

神経の死はゆつくりと進む。
最終的には神経全体が細菌に侵され、死んでいく。
枝分かれや尖端の細い神経にまで進み、そうなると治療結果も悪くなる。

治療の成功率は主に細菌と神経の複雑性に関わってくる。
治療が失敗する可能性は非常に少ないが、
レントゲンで完全に治ったと確認できるまでは定期検査を受けるべきです。

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写真が分かりにくくて、すいません。
左がクスリを詰めた日のレントゲンで、一年後の右の写真では完全に治っていました。
 
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