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西葛西 服部歯科医院 (根管治療)

診療時間内では説明が足りなかったことや、お聞きしにくいことを伝えるためにこのブログを作りました。

24 9月

なぜ感染根管治療が治るのか? その6

用語の説明の続きです。

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神経を取るには頭の部分、歯冠部に穴を開けて通り道を作ることから始めます。
アクセスキャビティって言います。
学生時代の教科書?未だに日本の本では、削り易いように真っ直ぐに手前から器具が入る様に削りましょう。
って書いてあります。
直線化。
そうすると歯頸部、歯の頭と根っこの境目、ウエスト部分をたくさん削る事になり、歯が薄くなって破れやすくなってしまいます。
超弾性を持つニッケルチタン製のファイル がある現代では、過剰に歯を削るべきではありません。

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右側が学生時代の教科書にある削り方。
でも左側は極端に小さくて、忍者みたいと表現されてます。
左側は凄いんですが、流石に取り残しや見逃しが多くなり、この中間がお勧めされます。

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針が怖い方には、嫌な絵かもしれませんが神経を取る時に使うファイルです。
左側はニッケルチタンですが、手で持って使う物です。 
右上は機械で回転して使う物です。

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最後に日本が誇る電気的根管長測定器です。
日本ではEMRなんて言います。 
根っこの先からファイルが出ると電気抵抗値が変わり、その位置を教えてくれます。
レントゲンでの根っこの先が根管の出口とは必ずしも一致しないため、最も信頼できます。 
23 9月

なぜ感染根管治療が治るのか? その5

前回に続いて用語の説明です。

D036ED02-9B12-4FA8-8E91-CCD24098AFA5 歯の根っこの辺りを半分にして、顕微鏡で見た絵です。
右上にチラッと見える透明で、表面を被う薄い層がエナメル質。
その中に管状に見える厚い部分が象牙質。
真ん中の赤い部分が神経、歯髄です。
右側には削れている所があって、虫歯があったのか?歯ブラシで削れたのか?
その刺激に反応して色が変わっていますよね。
細菌等の刺激が 歯髄にこないように、象牙質の石灰化が高まって防いでいるんです。
更に歯髄がその部分で細くなったますでしょう。
象牙質が新たに壁を作って歯髄を遠ざけ、守っているんです。
自然の仕組みって素晴らしいですね。 


で、この歯の歯髄は単純な形ですが
こんなのもあります。

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こうなってくると、如何に神経を取って消毒する事が難しいか?
一時代にはこんなに複雑な神経を治療できるはずがないと、多くの歯が抜かれてしまいました。
神経が本管から細く枝分かれしているのを側枝、
先端で指の様に幾つもにも分かれているのを根尖分岐、等といいます。
この根尖分岐は根っこの先3mmに殆どがあるので、外科的な治療では尖端の3mmをカットしてしまいます。
根尖切除って言います。
根っこの尖端を削り取りますよって、意味です。 

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これは下の小臼歯かと思われますが、一本の細い根にこんな複雑に枝分かれしてます。
思ったよりも多く見られますね。
こんなに複雑な神経なんで、細菌が深い所まで侵入してしまうと難しくなるって思われますよね? 
23 9月

なぜ感染根管治療が治るのか? その4

前回に続いて用語の説明です。

D036ED02-9B12-4FA8-8E91-CCD24098AFA5 歯の根っこの辺りを半分にして、顕微鏡で見た絵です。
右上にチラッと見える透明で、表面を被う薄い層がエナメル質。
その中に管状に見える厚い部分が象牙質。
真ん中の赤い部分が神経、歯髄です。
右側には削れている所があって、虫歯があったのか?歯ブラシで削れたのか?
その刺激に反応して色が変わっていますよね。
細菌等の刺激が 歯髄にこないように、象牙質の石灰化が高まって防いでいるんです。
更に歯髄がその部分で細くなったますでしょう。
象牙質が新たに壁を作って歯髄を遠ざけ、守っているんです。
自然の仕組みって素晴らしいですね。 


で、この歯の歯髄は単純な形ですが
こんなのもあります。

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こうなってくると、如何に神経を取って消毒する事が難しいか?
一時代にはこんなに複雑な神経を治療できるはずがないと、多くの歯が抜かれてしまいました。
神経が本管から細く枝分かれしているのを側枝、
先端で指の様に幾つもにも分かれているのを根尖分岐、等といいます。
この根尖分岐は根っこの先3mmに殆どがあるので、外科的な治療では尖端の3mmをカットしてしまいます。
根尖切除って言います。
根っこの尖端を削り取りますよって、意味です。 

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これは下の小臼歯かと思われますが、一本の細い根にこんな複雑に枝分かれしてます。
思ったよりも多く見られますね。
こんなに複雑な神経なんで、細菌が深い所まで侵入してしまうと難しくなるって思われますよね? 
19 9月

なぜ感染根管治療が治るのか? その3

前回の内容が専門用語が多くて、分かりにくかったのでは?

画像で少しイメージが湧かれるかな?と、追加しますね。

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1枚目は歯の見えている部分、頭の部分を歯冠部って言います。
その歯冠部の断面でです。
一番外側にある透明な部分がエナメル質です。
赤黒くなっているのは、溝から虫歯でできていますね。
その下、中側のストローみたいなスジ状の部分が、象牙質です。
ストロー状の管が象牙細管です。
その中に象牙質を作る細胞、象牙芽細胞の突起が入っています。
一番中側にある赤く見えているのが歯の神経、歯髄です。
その歯髄と象牙質との境目に象牙芽細胞がいて、中側に象牙質を作っていき、歯髄は徐々に小さくなって行きます。
象牙質の色が虫歯の所で変わっていますでしょう。
虫歯に反応して石灰化、防御壁を作っているんですよ。
そして刺激を受けた象牙芽細胞は新たに象牙質を作って、虫歯から遠ざかって逃げて行きます。
本当に神様の作った自然の働きって凄い仕組みですよね。
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歯髄側から象牙細管を電子顕微鏡でみると、その管、象牙細管がこの様に見えます。
歯髄が感染すると、この中にまで細菌が入り込んでしまうんです。 
18 9月

なぜ感染した根管の治療は治るのか?その2

感染した根管から細菌を取り除くには程遠い現実なのに、80%以上も成功するんでしょうか?

根管治療の失敗については多くの報告がある。
多くの歯でその複雑な根管形態から機械的に削っても洗浄しても、完全に消毒することは出来ない。
 では何で?根管治療は成功するんだろう?

この事についての明確な答えは無い。
しかし根っこに病気ができた歯の根管治療が、高い成功率を示すのは以下のことが考えられる。

1.細菌の感染が主な太い根管にだけに限られていた。
主なる根管へは器具や洗浄液が効果的に働く。
届かせる事の出来ない複雑な場所へ感染が多くの歯では広がっていないので、機械的や化学的方法で適切にコントロール出来るのであろう。
 
2.全ての根管から細菌を効果的に取り除けている。
治療によって難しい場所である
イスムス、根管と根管を結ぶハリのような場所、
窪み、
根尖分岐、根っこの先で神経が何本にも枝分かれしている場所、
象牙細管、根管の表面は象牙質です。象牙質は細い管がたくさん集まってできていて、その中にまで細菌が侵入しています、
等をもし治療できるならば、最も根管治療の成功率は高くなるでしょう。

3.残っている細菌が悪さをする量や力には達していない。
根管治療では全ての細菌を殺して無菌状態にしなくても、根っこの病気は治る事がよく分かっている。
組織が治ろうとするレベルに細菌数を減らせれば良い。
多くの場合で治療によって 難しい場所にいる細菌数を減らしている可能性がある。

4.残った細菌が直接的に外に出れない。
 細菌が根っこの先に病気を作るには、細菌は周囲の組織に通じる道が必要となる。
根っこの先にある出口の根尖孔や枝葉の出口の側枝や歯医者が開けた穿孔部からです。
根管の上部や中間部には複雑な根管系が沢山みられる。
が、これらにいる細菌は治療結果には重要ではなく、そこに住み続けることもある。
しかしそこから根っこの先へと通じる道がなければ、根っこの先へ病気を作ることは無い。
閉じ込めれれたいれば! 
16 9月

なぜ感染した根管の治療は治るのか?その1

根管治療の本に面白い項目がありました。
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マイクロCTで治療前後の根管を重ねた絵です。
緑が治療前で、赤が治療後の削れた場所を示しています。
先端までのキチンと届いて削れていても、こんなに触れられない場所が残っています。
緑の場所は汚れが取れずに、かえって削りカスがそこに押し込まれてしまいます。

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右の画像の左側が押し込まれた削りカスです。

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しかも殆どの根管はまん丸ではなくて、楕円形です。
回転器具で削ると丸くしか削れずに、端っこにハリが残ってしまいます。
私の使っているSAFは回転器具ではないので、大丈夫です。

で、こんなに削れていないのに、何で根管治療は上手くいくのか?
って皮肉っぽい話ですね。
本題は明日からにします。
 
15 9月

根管治療の器具操作 その8

ニッケルチタン製の回転切削ファイルを使用する前に、手用のファイルで道作りをしておくべきか?
 
手用のステンレスファイルで道作りをしておくことで、ニッケルチタンファイルが折れるのを予防できます。
また細いニッケルチタンファイルはその超弾性のために、ステンレスファイルのような感覚が伝わりません。
手指の感覚によりレントゲンでは分からない根管の曲がり具合や障害物、枝分かれ等を知ることができます。
ステンレスファイルで知れたこの様な情報がニッケルチタンファイルの使用方法に有効になります。

私も細いステンレスファイルでネゴシエーション、先端までの道作りを必ず行っているんですが、
最近の論文では細いネゴシエーション用のニッケルチタンファイルを最初から使った方がステップをつけてしまうようなミスが減ると言われています。
多くの細いファイルが売れれていますね。

考察

アクセスキャビティ、神経へ通じる穴の開け方は根管治療で行われる最初の最も大切な処置です。
根管形成、削り方、も根管充填、薬の詰め方、もこのアクセスキャビティの質にかかっている。 
最初が肝心ってことです。

この歯では冠、クラウンに穴を開けて行った。
4つの根管を見つけて、徹底的に消毒し、緊密に詰めた。
この歯の予後は良好です。

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14 9月

根管治療の器具操作 その7

クラウンダウン法の利点とは?

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クラウンは頭、歯冠部です。
歯茎の上の見え当てる部分で,根管治療で上から徐々に根っこに向かって削っていく方法です。
ニッケルチタンのファイルでテーパー、広がり具合の大きい器具が出てお陰ですね。
クラウンダウン法とは根管を歯冠部から根尖、根っこの先に向かって、太い器具から細い器具に順番に使って進めていく方法です。
少しずつ前に使ったファイルよりも 細いファイルが先へ進んでいきます。
クラウンダウン法の原則は機械的、及び生物学的考察からなります。

クラウンダウン法の利点
●感染した上部の歯髄や象牙質の多くを先ず取り除く。
●上の狭い部分が邪魔をしなくなるので、尖端に届きやすい。
●尖端に洗浄液を早期に届きやすい。
● 削りカスを押し込み難い。
●手指の感覚が伝わり易い。
●より簡単に早くできる。
●削る長さのコントロールがしやすい。

機械的な考察
根管治療の際にはニッケルチタンの回転器具は繰り返し疲労とねじれ疲労にさらされる。
最も大切な設定であるトルク値は、回転中の根管壁と接触面の大きさに関係します。
クラウンダウン法では器具の接触面積が減少し摩擦力のストレスを減らせます。
ロックして食い込んでしまわないように、回転させながら器具を出し入れすべきです。
押し込むように力をかけてはなりません。
テーパー、広がりが大きな器具なので、上の部分の方が太いので上から削れて、細くて折れやすい尖端部分はフリーになっています。
先端が食い込むと、器具がロックされて折れ易くなるんですね。
でも今ではマルテンサイト相のグニャグニャのファイルが出た為に、食い込んで折れたりせずに最初から細いファイルを尖端から少しずつ太くすることも可能となりました。

生物学的考察
どんな器具を使っても根管内の細菌をゼロにする事はできない。
なので根管内を消毒するには、薬液による洗浄の効果が重要となる。
クラウンダウン法を使うとより早くから洗浄液を根っこの先端へ届かせて、消毒効果を高める。 
12 9月

根管治療の器具操作 その6

ニッケルチタン製ファイルの利点、欠点は?

ステンレスと比べ 柔軟性が増加している。
そのため 従来の規格だった2度のテーパーよりも大きくしても、良好な柔軟性を保つことができる。
テーパーとは太くなっていく角度で、富士山の傾斜具合のような物。
1mmごとに0.2ごとに太くなっていくのが従来の規格。
ニッケルチタンでは2度、4度、6度あるいはその角度が尖端から根元へ変わっていくバリアブルテーパーなんてファイルもあります。
ニッケルチタンの大きなテーパー(4〜12%)の器具を使えば、より早く器具の数も少なくできます。
超弾性のお陰で曲がった根管ではニッケルチタンファイルの使用により、段差ができたりするミスが少なくできます。

ニッケルチタンの柔軟性の欠点は、根管治療中にその手指感覚 が伝わり難いことや横方向へ加圧し難い点です。
ニッケルチタンファイルはその超弾性のために、前もって曲げておくことができません。でしたが、現在はマルテンサイト相のグニャグニャのファイルができ、自在に曲げて使用できます。

ステンレス製の手用ファイルの利点と欠点は?

ステンレス製の細いファイル(08~15)は同じ サイズのニッケルチタンのものと比べて、切削力が高くてしっかりしています。
ステンレスの細いファイルは石灰化して細くなった根管の根っこの先までの道作り、ネゴシエーションに理想的です。
またニッケルチタンと比べて安価です。

ステンレス製ファイルは20号よりも太くなると柔軟性が低く、曲がった根管に使うと真っ直ぐに削れてしまい段差を生じ易くなります。
このようなミスは曲がりが強い程、また器具が太くなる程に起こりやすくなります。
 
11 9月

根管治療の器具操作 その5

ニッケルチタン製器具が根管治療での使用に適する点とは?

ニッケルチタンは約56%ニッケルで、44%をチタンからなる合金で様々な特徴を持ったマルテンサイト相やオーステナイト相を示す。
ニッケルチタン製のファイルは理想的な根管形成を可能とする多くの特徴を持つ。
ニッケルチタンは超弾性を持ち、力がかかっても元の形の戻る性質がステンレスの8倍有ります。
この超弾性は荷重により結晶構造が変化する事によって生じます。
オーステナイト相からマルテンサイト相への変化です。

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正直に言って私も良くは分かっていないんですが、
曲がった根管でも柔軟に沿って曲がったくれて、で変形したりせずに元通りのなる。
これとは逆にマルテンサイトのファイルが今はホットでして、グニャグニャで腰も無いんですが、抵抗なく曲がりについていけるんです。
でも伸びちゃったりして変形するんですが、滅菌機などで加熱すると形状記憶で元に戻るなんて製品です。

この絵のファイルは力がかからなくなると、オーステナイト相に戻って、元の形に戻るんです。左の絵のように。
ニッケルチタンのファイルはステンレスの物に比べて、繰り返し応力に強く、正しく使えば折れることが少ないです。


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